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Re: 裏金に関する質問

 投稿者:大内顕  投稿日:2009年10月11日(日)19時59分36秒
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  > No.230[元記事へ]

KANさんへのお返事です。

> 裏金原資の性質を考えた場合、大きく2種類あるのではないかと思います。
> (1)個々の警察官に支給されるべき、諸手当・経費類を、組織が「カツアゲ」するタイプ
> (2)捜査協力費搾取・カラ出張等、「でっちあげ」タイプ

大内です。KANさまの、この分類は、分かりやすくもあり、やや無理もありかなという気がします。
このアプローチでいくと、(1)(2)及びその組み合わせである(3)の3種類かなと。
(3)の典型が旅費です。組織は、職員にカラ出張させるとともに、現実の出張に支払われた旅費でも、実費部分以外を上納させている例があります。「でっちあげ」プラス「カツアゲ」ですね。
旅費における「カツアゲ」の部分は、立法上の問題が大きな要因です。本来実費精算であるべき旅費が、実費以上に支払われるのが今の「旅費法」です。個人が交通費やホテル代以上に旅費をもらったら出張太りになるというのが「カツアゲ」の理屈ですが、組織はそのおかげで「裏ガネ太り」しているわけです。

> (1)は元々、税金で支給されるべきものであり、国民からすれば「税金の行き先」が違うだけ、とも取れます。

この見方は、非常に好意的ですね(笑)。確かに納税者側から見れば「行き先違い」かもしれません。ですが、そもそも組織が「カツアゲ」しても個人の士気に影響しない手当を予算化しておく必要はありません。また、私の取材では、超過勤務手当の単価(いわゆる時給)が高い職員に実績以上の手当をつけ、差額を組織が取っていた県があります。これなどは、組織と職員の共謀による書類改ざんや手当の不正受給があるわけで、立派な「詐欺」「業務上横領」でしょう。

> (2)は「公金パクリ」です。
> 警察の裏金は年間数百億とも言われているようですが、上記(1)と(2)の割合ってどの程度なのでしょうか?(大内様がお詳しい?(謎))

(1)(2)の割合は、(2)が格段に高いです。職員個人から「カツアゲ」できる金額はたかがしれています。

余談ですが、別の分類としては、「警察型」と「県庁型」というのもありでしょう。これも厳密には分けられませんが、警察官による領収書の偽造など、内部完結型が警察の常套手段であり、「預け」など、業者を巻き込むのが県庁の主なやり方です。もちろん、両方が両方の手法を使っていますが、契約によらず、領収書を集めさえすれば良い支出が、警察は県庁より格段に多額ということです。

> (1)の対処として、スト権以外の労働組合を認めれば改善されるでしょうか?

改善はされると思いますが、長い時間をかけて徐々にでしょう。団交の場で巡査部長が警視に詰め寄る図は、私にはイメージできません(苦笑)。

> (2)の対処として、「接待交際費」を警察署長レベルまで多少は認めれば改善されるでしょうか?

警視庁では、私がいた頃から署長の接待費は正規の予算で認められていました。月額5〜10万程度で、署長室に置くタバコ代とか、客の昼飯代ぐらいにしか使えないという縛りがありましたが。そんなわけで、毎月かなり余ってしまい、書類上、月末には毎日客が署長室に押し寄せ、タバコをパカパカ吸って昼飯を食べたことにして裏ガネにしていました(ちなみに、これも領収書があれば良い支出です)。
私が思うに、裏ガネを接待費として使いたいというのは大きな比重ではなく、自分のポッケに入れたいというのが幹部の一番の欲求でしょう。接待費を予算で認めても、幹部は、そのカネをいかに自分のポッケに入れるかを考えるでしょう。

> 最早、所定部位だけ治療してもどうしようもないでしょうが、ある問題が解決されればどうなるのか?/叩いて剥奪するだけではなく何を認めるべきか?、そうした事を漠然と考える中で、ひとまず上記の裏金問題について思いが巡った次第で書いてみました。
> (不正はダメ/悪さは許さん、だけではなく、「治療後の効能」も考えないと、と思いました。まあ、「えいやっ!」で一気に”人造人間”に変える位の施術をやらないと変わらないでしょうが・・・)

私の考えはこうです。悪名高き「捜査費」は全廃。代わりに、捜査員個人に給与上の手当として何がしかを支給する。
旅費法や各県の条例を改正し、旅費は完全実費精算とする(上限は必要)。
ほかに「諸経費」的な予算をつけ、情報公開を大前提に、ある程度の自由を持たせる。
まあ、ここまでやっても、北海道、岐阜、千葉県庁など、次々に発覚する「預け」の例は防げませんが。

いわゆる「預け」とか「プール」など、業者を巻き込んで行われる不正は、私もやっていましたし、外務省の例などは今でも記憶に新しいところです。
本来「事案決定(何かを買うなどの決定)」「業者選定(見積合わせや入札)から契約」「相手の債務履行確認(納品チェックなど)」「支払い」という一連の流れを、すべて違う「部署」が担当しなければならないというのが官庁会計の大原則です。しかし国、自治体の多くでは組織の規模の関係で、違う「人」がやるという小さなシステムになっており、この流れがひとつの課や係の中で完結してしまっているため、暗黙の融通で、本来あり得ない不正ができてしまうのです。

話がそれてしまいました。いずれにしても、今後の施策の前に、これまでの不正に関する警察自身の総括と公表が欠かせませんね。

長々と失礼しました。
 
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